子供の歯が抜けない場合、どのようにして対処すればよいですか?

子供の成長の一環として、乳歯が永久歯に替わる時期は誰しも経験します。しかし、5歳から12歳の間に、乳歯が自然に抜けない場合があります。親としては心配になることもありますが、冷静に対処するためのポイントをお伝えします。

 

  1. なぜ乳歯が抜けないのか?

まず、乳歯が抜けない原因を理解することが大切です。以下のような理由が考えられます:

  • 永久歯の位置異常:永久歯が正しい位置に生えてこない場合、乳歯が押し出されず、抜けないことがあります。
  • 永久歯の先天的欠損:通常よりも永久歯の数が少ない事が原因で、乳歯が抜けないことがあります。
  • 乳歯の根の吸収遅延:乳歯の根が適切に吸収されず、抜けにくくなる場合もあります。

 

  1. 自宅での観察と対処法

自宅での観察と対処も重要です。以下の方法を試してみてください:

  • 観察する:乳歯がぐらぐらしているか確認します。ぐらついている場合は、しばらく様子を見ましょう。
  • お子様に触れさせる:手洗い後、お子様に自分で歯を軽く揺らしてもらいましょう。無理に抜こうとせず、自然に抜けるのを待ちます。

乳歯の色などの観察:はえかわり直前の乳歯は中が吸収しているので色が赤やピンクに変色する事があります

 

  1. 歯科医師の診察を受けるタイミング

乳歯が抜けず、お子様が痛みを訴える場合や、永久歯が乳歯の横から生えてきたり、出血する場合は、歯科医師に相談することをお勧めします。以下の症状がある場合も、専門家の診察が必要です。

  • 腫れや痛み:歯茎が腫れている、もしくは痛みがある場合。
  • 永久歯が見えている:乳歯の隣に永久歯が見えるが、乳歯が抜けない場合。

 

  1. 歯科医院での処置

歯科医院では、以下のような処置が行われます。

  • X線検査:永久歯の位置や状態を確認し、適切な処置を判断します。
  • 抜歯:必要に応じて、乳歯を抜く処置が行われます。乳歯の根が吸収している場合の抜歯は短時間で終わり、痛みも最小限に抑えられます。
  • その他の治療:先天的欠損の経過観察や矯正治療など、必要に応じた治療が提案されます。

 

  1. 日常的な歯のケア

最後に、日常的な歯のケアも重要です。お子様が毎日適切に歯を磨く習慣を身につけることが、健康な歯の維持につながります。

また、定期的な歯科検診を受けることで、早期発見・早期治療が可能となります。

 

お母さまの目線で、お子様の歯の健康を守るための基本的な対処法を理解しておけば、いざという時に冷静に対処できるでしょう。

ご不明な点があれば、いつでもたなか歯科クリニックにご相談ください。

医療法人櫻陽会たなか歯科クリニック